健康豆知識「元気通信」

夏の間に体を強くして寒さに勝つ

更新日:2020.08.23
執 筆:整体師 田島健次

みなさんこんにちは。夏ですね~、暑いです。
外が暑いため、エアコンの効きすぎた寒い部屋で過ごしていませんか?

夏に冷え性?

現代では、夏に冷え性を感じる方が多くなっています。
エアコンの効いた部屋でじっとしていると、血流が悪くなり末端に血が回らず冷えを感じます。
そして、夏は汗腺が開きやすく熱を放出しやすいため、余計に体が冷えやすいです。

しかし、夏は冬よりも気温が高く強い冷えが楽に過ごせることで、症状を忘れがちになってしまいます。
冬になり意識するようになってから、必死に靴下を重ね履きする、カイロを貼る、厚手のヒートテックを着こむ、お風呂に長く浸かる、温かい食べ物を食べるなどという対処法で冷えを解消するために頑張ることになっていませんか?

そのようなやり方だと、その場では温まりますが、時間が経つと冷えてきてしまいます。
体を温めるのはとても重要ですが、それでは根本的な改善になっていないと、冷えのベテランの方はご存じのはずです。

冬に備えた体を作ろう

漢方には「冬病夏治(とうびょうかじ)」という言葉があるそうです。
これは冬の病気は夏の間に治しましょうという意味です。
夏に多く汗を出す事で冬は風邪を引きづらいと聞いたことありませんか?
私は、このことではないかと思いました。

さて、今回は夏に冷え性を改善しましょうというテーマでお話していきます。

体が冷える原因とは

まず、原因の一つに血流不足があります。
血液には熱を運ぶという働きがあり、血が少なく血流が悪くなることで体に熱が行き渡らず、体が冷えてしまいます。

特に、女性は月に1回生理で血を外に出しているため、冷えやすい方が多いのでしょう。
根本的に男性より血の量が少なく、血管を満たすだけの血流がないために、低血圧になりやすい状態です。
低血圧になると、脳に運ぶ酸素・栄養も滞るので、怠い、やる気がでない、低酸素、低血糖になりイライラしたり落ち込みやすくなったり過剰に甘い物が欲しくなったりします。
これらは自律神経失調症の症状にも繋がりますね。

症状の改善方法

では、簡単に夏の冷えの症状を改善していく方法をお伝えします。

血を作るには鉄分、タンパク質豊富な食べ物を食べましょう。
肉、魚、卵を温かく調理したものを、汗をかきながら食べて体を温めましょう。
お勧めは、参鶏湯です。韓国では、夏に参鶏湯を食べて夏バテ防止に役に立てているそうです。
薬膳料理なので栄養価も抜群です。

鉄分・タンパク質を摂ったら、運動して筋肉を使いましょう。
筋肉が動く事によって血流を促すため、末端にも血が流れやすく熱が伝わり冷えの改善に繋がります。

しかし、暑い夏に運動して汗をかきすぎて脱水症状になっては危険です。
実は、夏は循環器系に負担がかかります。
暑さで心拍数が上がり心臓が働きすぎることで、動悸や不整脈などが起こりやすい時期だそうです。
水分をしっかり摂取し、夏の食材を摂ることは暑くなりすぎた体を冷やす作用があります。
キュウリ、スイカなどを旬な物を食べて、エアコンで適度な温度にし、心地よい睡眠がとれると、冷えや夏バテ解消になります。

夏の間に是非、冷えの解消に取り組んでみてはいかがでしょうか?