健康豆知識「元気通信」

フレイル対策

更新日:2021.02.05
執 筆:整体師 田島健次

皆さんこんにちは。寒い日が続きますが、体調管理はいかがでしょうか?
今回は「フレイル」についてふれていきたいと思います。
フレイルとは、日本老年医学会が2014年に提唱した概念です。
元気・健康な状態と身体機能・認知機能の低下の中間のことを指し、介護状態にならないために、治療・予防しましょうという概念です。
簡単に言いますと、要介護にならないために毎日の生活からケアをして過ごしてくださいということですね。

フレイルの原因とは

まず、そうなる原因について、大きく3つの要因に分けて説明していきます。

身体的要因

  • 低栄養:低たんぱくの食事、簡単なご飯(菓子パンやおにぎり、インスタントラーメンなど)で済ませる
  • 口腔機能低下:
    フレイルの原因の初めとしてオーラルフレイルがあります。
    食欲低下、食べるとむせる、固い物が食べれない、歯が少ない、滑舌が悪いなど。
    歯医者に行っている人は、オーラルフレイルという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?
    歯周病は色々な病気になるとも言われているので、定期的な検診は必要ですね。
  • 運動器障害:サルコペニア、骨粗鬆症、変形性関節症など

精神、心理的要因

  • 認知機能低下
  • うつ

社会的要因

  • 孤立
  • 閉じこもり

 

上記が原因でADL(日常生活動作)低下が起きると、介護が必要になります。
これらは高齢者だけの問題ではありません。
若い世代や中高年では、引きこもりやうつ、自律神経失調症、生活保護に繋がる可能性があります。

特に今は、コロナの影響で行動が制限されて筋力が低下、ストレス発散出来ずに精神的ストレスが増加し、人との関わりが減っていることで孤独感が増しているため、そのような状態になりやすくなっています。
では、フレイルにならないためにはどうすればよいのでしょうか。

フレイルの対策とは

まず、歯のケアのために歯医者に行きましょう。
歯がなくては咀嚼が上手くできずに、栄養吸収が低下してしまいます。

また、噛み合わせが悪いことで顎関節症になり、頭蓋骨が歪む原因にもなります。
すると、構造的ストレスが上がることになり、首・背骨・腰・骨盤・膝・足首も歪み、筋肉・関節のバランスにも影響します。
それにより腰や膝などに痛みがでると、運動量が減り筋力が減ります(サルコペニア)。
関節のバランスが悪いままでは、変形性関節症になる可能性もあります。
整体で姿勢を整え、日頃から正しい歩き方・座り方を意識しましょう。

栄養バランス・姿勢が整ったら運動をしましょう。
運動をすることで、筋肉量が増えます。筋肉が増えると細胞のミトコンドリアの代謝が上がりエネルギーを作り出します。
エネルギーが増えるということは、自律神経の交感神経が活性化することで、やる気が出てきます。

運動することで筋力が増え自律神経も活性化すると、外に出て社会との関わりをもてるようになります。
そうして行動力・筋力が増えることにより、お腹が減りやすくなり食欲が増します。

この様なサイクルになるが理想ですね。

健康で元気でいると、楽しいことが出来るようになります。
高齢だから、体調悪いからと考えがちになると思いますが、だからといって楽しいことを制限しないといけないのでしょうか?
楽しいことをするために、健康で元気でいようと考えてみてはいかがでしょうか。