健康豆知識「元気通信」

乾燥肌、ドライアイを防ぐ栄養素の取り方

更新日:2022.02.01
執 筆:整体師 高木裕司

みなさんは冬場に皮膚がカサカサになってかゆくなったり、目が乾いたりしませんか?

私も冬場は皮膚が乾燥して手足がかゆくなって、掻きすぎで皮膚が真っ赤になってしまうことがよくあります。
若いころは大丈夫でしたが、年齢を重ねると皮膚も保水力が低下して皮膚が乾燥するみたいですね。

現代人はビタミンA不足

空気が乾燥して湿度が下がると、肌や目、喉などの粘膜が乾いていきます。
粘膜や皮膚に必要な栄養素はビタミンAです。
実はこのビタミンAは私たち現代人が最も不足している栄養素なのです。

厚生労働省などの公的機関の栄養調査においても、大手食品会社などの民間企業の調査においても、現代の食生活にはビタミンAが不足しているというデータが滅茶苦茶多いです。2019年にダイエー30店舗で買い物をしている300世帯以上の購買データを栄養分析したところ、最も不足している栄養素がビタミンAでした。
我々現代人は想像以上にビタミンA不足になっていることを認めざるを得ません。

肌がカサカサになってハンドクリームを毎日塗ったり、目が乾燥してゴロゴロするからと暇なしに目薬をさしたり。喉の乾燥や感染症、風邪をひきやすいというようなことも、ビタミンA不足の症状です。

ビタミンAを摂るには?

ただ、ビタミンAは亜鉛も一緒に摂らないと意味がありません。
ビタミンAと亜鉛はそれぞれ協力しあって働くためで、ビタミンAを細胞に運ぶにはRBPというたんぱく質が必要で、それを合成するときに亜鉛が必要になります。
ドライアイや乾燥肌の乾燥対策には、ビタミンAと亜鉛をセットで摂取することを覚えておくと良いでしょう。

では、実際の食生活の中でどうすれば効率的にビタミンAと亜鉛を摂ることが出来るのか考えてみました。
ビタミンAと亜鉛を両方最も摂れて、オールシーズン手に入る食材が卵とレバーになります。
料理を全くしない人もいると思うので、今回は料理しないで食べる方法を考えてみました。

  1. コンビニに売っているゆで卵を1日に2個ずつ食べる。
  2. 週に1回、日高屋などでニラレバ炒めを買ってくる。
  3. 市販の人参ジュースを定期的に飲む。

こんなことで、十分な量のビタミンAと亜鉛を摂れてしまうと思います。
特にレバーにはビタミンAが沢山含まれているので、毎日のように食べる必要はありません。

サプリで摂る際の注意

あと、サプリメントで摂ってはダメですか?という質問がよくありますが、ビタミンAに関してはサプリメントで摂らないほうが良いと思います。
賛否両論がありますが、ビタミンAは細胞分裂を亢進させるホルモンに近い働きをするビタミンなので、量を間違えると異常な細胞分裂を引き起こし、がん細胞を体内に作ってしまう可能性があります。
特に妊婦さんや妊活している女性はやめたほうがいいです。

もしサプリメントで摂りたいのなら、ビタミンAではなくベータカロチンのサプリメントで摂ると良いでしょう。
ベータカロチンはビタミンAに変換される前の形なので、必要な分しかビタミンAに変換されず、ビタミンAのサプリより安全です。