健康豆知識「元気通信」

本音と建前

更新日:2020.03.03
執 筆:整体師 佐藤優

本当は休みたいんだけど、休めない…
思うことはあるんだけど、言えない…
体がしんどいけど、やらなきゃいけない…

こうした本音と建前が綱引きすることがありますよね。
かくいう私も長らく建前で生きてきました。
子供の頃から自分のありのままでいられたのはばぁちゃんの前だけでした。

親・兄弟・友達などの前では自分を作り、役割を演じ、振る舞っていました。
気づくとそれが当たり前になって、自分の気持ちがわからない状態に陥っていきました。

すると、何がしたいのか?自分はなんなのか?がわからなくなっていきます。

この建前で生きるというのは、自分を守るために必要な生存戦略です。
本心を表現すると危ういので、建前が必要なのです。
しかし、このままずっと過ごしていくと、やがて不具合が起きてきます。

症状は体からのサイン

本音の部分がしっかりと「嫌だ」と表現してきます。
それがしっかりと体に現れます。
もうこれ以上負担がかかると危ないぞ、という警告が症状です。
腰痛も肩こりも自律神経失調も風邪も、色々なお知らせとして症状が出てきます。
これらの症状は体からの本音のお知らせです。

そんな時は、「こうでなければ!」や「みっともない!」など、建前は一旦横に置いておいて、
しっかりとご自身の本音を省みて、お休みしたりケアすることが大切です。

本音を出すタイミング

こういうお話をすると、「常に本音でなくてはいけない!建前はダメ!」という認識になってしまいがちですが、そうではありません。
仕事や家事などその人が持つ役割を全うしていく上で、やることをやる、相手に合わせるなどの社会性も大切ですので、「こうしなきゃ」という建前というのも大切です。
お伝えしたいのは、症状が出てきた時、それは本音を優先することをお勧めします、ということです。

「元気があればなんでも出来る」アントニオ猪木さんではないですが、まずは何をするにも体が基本です。
特に建前が先行してご自身にムチを打って体に症状が出ている方は、ご自身の「本当はこうしたい」という本音を含めて、どうかお大事になさっていただければと思います。