当院院長のブログ

感覚がいいとストレスが減る!

更新日:2020.06.19
執 筆:整体師 田島健次

6月は、梅雨の時期ですね。
皆様は去年の冬に暖かい日が多かったことを覚えていますか?
記憶と感覚は深く関わっているため、覚えていない人は体の感覚が低下しているかもしれません。

身体感覚とは

感覚の中でも、今回は特に身体感覚についてお話していきます。
身体感覚を簡単に言うと、自分の体の位置(姿勢)、物や人との距離感(空間認知)、危機・危険を察知する(身体感受性)ことです。
スポーツ選手や武道をしている人はこの能力が高く、中でもトップクラスの人はずば抜けて良いと言います。

例えば、サッカー男子日本代表でも活躍した中田英寿選手は姿勢が良く、自分よりはるかにフィジカルが強そうな選手に接触されてもバランスを崩さずプレイをしていました。
本人に聞かなくてはホントの事は分かりませんが、感覚が優れている分、相手とぶつかった時に力を受け流したり距離を取ったりすることが上手かったのではないでしょうか。

身体感覚と脳機能の関係

では、この身体感覚が低下すると、なぜ記憶が曖昧になるのでしょうか。
それは感覚情報が入力される脳の場所が関係しています。

感覚は、脳の感覚野と言われる大脳新皮質の「扁桃体」に入ります。
この扁桃体は感情や記憶に関わっているため、感覚が低下することで記憶が曖昧になってしまいます。

また、外的なストレスが多いと感覚が悪くなってしまいます。
これは、ストレスが多いと感覚を鈍くする防衛システムが働くからです。
この防衛システムには、不快なストレス記憶を強く感じさせてしまう厄介な機能もあります。
不快なストレス記憶は恐れや不安の感情と結びつけて扁桃体を暴走させるので、常にネガティブ感情が生じて生活が苦しくなり、正しい思考での判断や短期記憶が働かなくなります。

この様な状態になっている時は、楽しいテレビや動画を観ても面白くありません。
また、心理カンセリングや自己啓発の本を読んでも思考力・記憶力が低下しているので実感が湧きづらいでしょう。

身体感覚、感受性を上げて行く方法は

身体感覚、感受性を上げる方法として、運動、整体やマッサージ、針、鍼灸の肌刺激や骨格バランスの調整があります。
この様なことは実践している人も多いのではないでしょうか。

ちょっと変わった身体感覚を上げる方法は、着物、袴を着ることです。
今は結婚式や成人式ぐらいしか着る機会がありませんが、着た時の感覚を覚えていますか?
動きづらい、歩きづらいですよね。
裾が絡まないように、帯が崩れないように背筋を伸ばして歩くなどしたのではないでしょうか。
このように自分の体や空間を意識して行動することで、身体感覚が上がります。
まあこれは日ごろから行うにはハードルが高いです(笑)

日常に組み込む方法としては、歩きスマホをやめて人の流れるスピードに合わせる、歩いている事に意識を向ける、リュックを背負う人は電車やお店の人混みでリュックが人の邪魔していないか、空間の認識を感じるなどです。
体の感覚を意識して過ごしてみてください。

気遣いをすることはお互いが気持ち良くいられます。

身体感覚を上げると人間関係の「間」が上手く出来るようになり、人間関係のストレスが減りますよ。

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