更新日:2025.05.22
執 筆:整体師 田島健次
5月も後半になりました。
新しい環境になってから2か月がたつと、流れが分かってきてだんだん慣れてきますね。
大まかな状況がわかってくると、今度は小さなことが気になり始めます。
この頃から、新しい人間関係のストレスが多くなってきます。
今回のテーマはズバリ「人間関係のストレス」です。
多くの方が、「ストレス」と聞くとまず人間関係のストレスを思い浮かべるそうです。
環境が変わると新しい人間関係が生まれますね。初めは、どんな人だろう、とワクワク、ドキドキして、好奇心旺盛な人にとっては楽しい時期です。
新しい関係とは嬉しいものです。
ドキドキ、ワクワクするときはドーパミンが出て興奮しているので、良いこと、楽しいことに目がいきます。
しかし時間とともにドーパミンの分泌量が減少し、この人から刺激が得られなくなったなーって感じ始めると、冷静にその人の行動や言葉遣いを観られるようになります。
ここから本当の人間関係が形成されていきます。
はじめは感じていなかった些細な会話や行動に「ん・・・?」「え・・・?」と、自分の価値観と違うと感じることが増えます。すると「自分とは合わない」と勘違いして、ストレスを感じ始めます。
本当は価値観が合わなくて当たり前で、新しい価値観を学べるチャンスなのですが、心や体が疲れているとストレスと捉えてしまいます。
ストレスが高まる→不快な感情が芽生える→嫌なところばかり目につく→敵だと感じる→攻撃的な行動や嫌みな言葉をかける
という流れが生まれます。
ストレスを感じると交感神経が優位になり、ストレスホルモンが分泌されます。
ストレスホルモンは感情に影響するので、怒り、悲しみ、嫉妬、妬みといった感情が生まれます。
感情から思考の思い込みが生まれ、「この人は嫌い」というレッテルを貼ってしまい、さらに交感神経が高まり、「戦うか逃げるか」の行動になり、嫌がらせをするか無視するかの行動につながります。
このようにして人間関係のストレスがグルグルと悪循環します。
ここで重要なのは、人間関係を良好にしようとして自分の感情や思考を捻じ曲げて取り繕うと、かえって疲労を感じ、自己嫌悪に陥るということです。
社会生活をするうえでは、共感して相手に会わせないとトラブルになることがあるので、必要な能力ではあるのですが、それが過剰になると、自分がわからなくなってしまいます。
人間関係を良好にする努力の前に、自分の心と体を整えるのが先です。
寝不足や体調不良のときは、優しく人に接することができませんよね。
忙しい方から不満がでそうですが、まずは一人になり、1日30分~1時間、なにもしない時間をつくりましょう。
脳を休め、体の感覚を優位にする時間です。
一人になってもスマホ、タブレット、パソコンでSNS、動画、ゲームを見ないこと。
体の感覚を上げるため
といったことがおすすめです。
頭では「そうだよな~」と思っても、なかなか実行できないですよね。
考えながら行っていると脳は休まりません。
少しでもいいのでスマホを切り、5分間目を閉じて呼吸だけに意識を向けてみてはいかがでしょうか?
これで人間関係が解決するわけではないですが、自分に余裕があると相手の言葉や行動にも寛容に対応することができます。
優しい言葉をかけたら、相手も優しい対応をしてくれた経験はないでしょうか?
「因果応報」ですね。