当院院長のブログ

良い妻、賢い母が原因でうつ?

更新日:2021.06.11
執 筆:整体師 田島健次

今年初めの、オリンピック・パラリンピック組織委員会の男女差別発言を覚えていますか?

この発言があった時に、色々な方の意見を聞いていて、「良妻賢母」という言葉が出てきました。
皆さん、「良妻賢母」って分かりますか?
字の通り、良い妻、賢い母ですよね、って感じにしか、考えたことが無かったのではないでしょうか?
「良妻賢母」とは、夫にとって良い妻であり、子どもにとってよい母親である女性という意味です。
男性の多くは、この様な女性を結婚相手に求める傾向があるのではないでしょうか?

ただ、「良妻賢母」は、昔と現代で変わってきています。

昔の「良妻賢母」が自律神経を乱し、体調不良になる一因に!

昔の「良妻賢母」は、夫、子どものために献身的に動き、家事、家計のやりくり、育児をこなし、自己犠牲をして、辛くても耐え忍び、自分自身の感情、欲求を抑制していました。
そのため、家族の幸せ、子どもの成長が目標になっていた頃は、それで問題なく過ごせていたのに、状況が変わり、夫が定年、子どもが独立した途端、目標、生きがいが無くなり、空虚感、喪失感が増し、自律神経の働きが低下することにより、うつ傾向になる可能性があります。

現代の「良妻賢母」は

自分を押さえ込んで犠牲にするのではなく、自分の幸せを感じながら、家族の幸せを望むようになっています。
幸せとは、理想としている自分の姿に近くなることです。
自分の幸せのイメージをもって生活していることで、目標、生きがいが生まれ、前向きな行動がとれます。
それにより、自律神経が活性化するので、感情も体調も安定します。

現代型の「良妻賢母」になるためには

1.昔の「良妻賢母」思考の言動をする人から距離をとる。

夫を優先して我慢しなさいとか、母親だから子どものためだけに行動しなさい、などと言う親や親戚から離れましょう。
そのような教育を受けてきた人は、無意識に我慢する傾向がありますので、自分の幸せをイメージしましょう。

2.完璧主義、白黒思考をやめる。

今は、共働きが当たり前になったので、仕事、家事を完璧にこなさず、適度に手抜きをしましょう。
また、ワンオペ家事にならないように、夫に助けを求めましょう。
家事が出来ない人だから、と諦めず、訓練、練習をさせましょう。
ただ、上手く出来なくても、ダメ出したり、細かく注意、注文しすぎたりしないようにしましょう。モチベーションが低下し、余計やらなくなります。
夫婦関係がギクシャクしないよう、褒め、感謝する言葉をかけましょう。
お互いが気持ちよくなれば、体は楽になり、時間にも余裕が生まれます。

3.言いたい事を言う、やりたい事をやる。

自分を大切にすることで、夫、子どもも大切にできます。
言いたい事を我慢すると、喉の筋肉が硬くなり、詰まったり、息苦しくなったりします。
やりたい事をやることで、充実感が生まれます。


昔の「良妻賢母」の考えも悪くはないのですが、自分の時間が出来たとき、自分の人生は何だったんだ、と、寂しさ、空しさから体調を壊す人がいます。
今からでも遅くないので、自分の好きなこと、幸せと感じることをやって、自分を大切にしてはいかがでしょうか。


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