第4章 自律神経失調症・うつ病の対策 ストレス別
精神的ストレスへの対策

時間は余らない。だから休むスケジュールを最初に入れる

 自律神経失調症やうつ病の対策は、初期と後期に分けられます。
初期対策は、

 

  • 第一に、きちんと病院に行って検査をしてもらうこと
  • 第二に、ストレスから離れ休養すること

 

 まずはこの二つが重要です。
しかし、病院に行って検査してもらうということは簡単ですが、ストレスから離れるということはそのやり方を知らなければなりません。
この章では、ストレスからの離れ方を四つのストレス別にご紹介いたします。

 

 本書はあなたのかかりつけの医師や専門家の指導に反対する意図はありません。
本書で書かれている対策を行う際は、医師または専門家などにご相談するようにしてください。
初期対策の次に、後期対策をお伝えします。

 

精神的ストレスへの対策 時間は余らない。だから休むスケジュールを最初に入れる

 

 通常、人間の体は休めば自然と治っていくものです。
もちろん、必要な場合には薬やその他の処置も行わなければなりません。
しかし、治るのに一番必要なのは休養です。

 

 「そうか休養すればいいのか。それじゃあ時間が余ったら、とにかくよく休むようにしよう」
と思った方もいるかもしれません。

 

 しかし、残念ながらこれでは必要なだけ休むことはできないでしょう。
なぜなら、時間が余ったら休もうと思っていても、今の世の中、時間が余ることはないからです。
ですから時間が余ったら休むのではなく、ほかの用事よりも先に「休み」をスケジュールに入れてしまうようにしましょう。

 

 あなたがスケジュールを決める時、おそらく優先順位というものがあるかと思います。
用事が重なったら、優先順位の上位のものからスケジュールに入れると思います。

 

 自律神経失調症やうつ病になった場合、「休む」という用事の優先順位はかなり上位にしなければなりません。
症状がひどければひどいほど、「休む」というスケジュールは上位にもってくる必要があります。

 

 最悪の場合、休養の優先順位が「1位」にくることになります。
1位ということは、仕事よりも買い物よりも、何よりもまずは「休養」ということになります。
つまりこの場合、あなたが社会人である場合、仕事を休まなければならないことになります。
会社によっては辞めることになるかもしれません。
あなたが主婦の場合、家事ができなくなります。
またあなたが学生の場合、休学しなければならないということです。

 

 もしあなたが「今はまだがんばれるから……」と休養を後回しにしていると、いつか休養の優先順位を「1位」にしなければならない時がくるでしょう。
そうならないためには、休養の優先順位が低いうちに、ちゃんと順位を守ってスケジュールに入れていきましょう。
忙しいからといって休養を後回しにしないようにしましょうね。

 

 また、大事なことは「心の余裕」です。
心の余裕がなければ、せかせかして、それだけで精神的ストレスが加わってしまいます。
スケジュールが押していて忙しい時は、思い切って一つか二つ、スケジュールを素っ飛ばしてみてください。
時間的余裕が味わえ、優雅に休む時間ができるかもしれませんよ。
時間的余裕は、精神的ストレスを大きく削除してくれます。