うつ病・自律神経失調症 治る人 治らない人
第3章 自律神経失調症・うつ病の原因 ストレスとは

ストレスと体力

 うつ病や自律神経失調症の症状を見てきましたがいかがでしたか?
当てはまるものは多かったでしょか?

 

 では次に、うつ病や自律神経失調症の対策をお伝えしたいのですが、その前に、うつ病や自律神経失調症の「根本の原因」についてお話したいと思います。
この根本の原因がわかると、対策も非常にわかりやすくなるからです。

 

 「なぜ、あなたはうつ病や自律神経失調症になってしまったのか」を認識していただきたいと思います。

 

 自律神経失調症やうつ病の原因を一言でいうと「ストレス」です。
現代は、とかく「ストレス」が多いといわれています。
しかし、あなたはおそらくストレスという言葉を勘違いしていると思います。
そこでまずはストレスについて詳しくお伝えしたいと思います。
このストレスがわかれば自律神経失調症やうつ病の原因はわかったようなものです。

 

 本来この「ストレス」という言葉は、工学や物理学の用語で、外部から掛かる力に対して物がゆがむことをいいます。
例えば、スポンジの上に積み木を置いたとします。
この積み木がストレスだと思ってください。
積み木(ストレス)が重たければ重たいほど、スポンジはへこんでいきます(この積み木とスポンジの関係は後で出てきますので、覚えておいてください)。

 

 話は変わりますが、我々には体を一定に保とうとする「ホメオスタシス」という働きがあります。
私たちの体は、一定の範囲内で保たないと体内で正常な動きができなくなり、生きていけなくなるのです。
例えば、私たちの体温は、常に一定範囲で保たれています。
個人差もありますが、だいたい35℃~37℃でぐらいで保たれています。
そのため、暑くて体温が上がってくれば、汗をかいて体を冷やそうとします。
またその他にも、血圧が上がれば血圧を下げようとしたり、心拍数が上がれば心拍数を下げようとする働きがあります。

 

 この体の一定の状態をくずそうとする力を「ストレス」といいます。
ストレスとは、外部からの刺激で体の内部変化が求められている状態なのです。 そしてストレスに対して内部変化できる力を「体力」といいます。
ですから体力がある人がストレスと感じないものでも、体力のない人にはストレスと感じることがあります。