うつ病・自律神経失調症 治る人 治らない人
第2章 自律神経失調症・うつ病の特有な症状

治らない腰痛・肩こり・病気・慢性痛のしくみ

 あなたには、なかなか治らない腰痛や肩こりはありませんか?
実は、なかなか治らない腰痛や肩こりの方も、自律神経が乱れている場合があります。
なぜなら、そういった症状は、休む神経が働いていないことで起こるからです。
休む神経が働かないと、自律神経失調症やうつ病になりやすいのは、すでにお伝えしたと思います。

 

 多くの方の肩こりや腰痛は、重くてだるいような痛みがあります。
この痛みは無酸素性の痛みといって、筋肉に酸素が不足することによって起こります。
酸素は血液が運んでいますので、肩こりや腰痛は血液の流れが悪くなっている証拠です。
肩こりや腰痛がある方が、肩や腰を手でさすったり、げんこつでトントンと叩いてしまうのは、無意識に血行をよくしようとしているのですね。
あなたもついやってしまうことはありませんか?

 

 実は、休む神経が働かないと血管が細くなってしまい、血液の流れが悪くなってしまうのです。
温めたら痛みが軽くなることがありますが、これは、温めると血液の流れがよくなり、酸素が届くようになるからなのです(その他の理由もありますが)。

 

 また、腰痛をもっている方で腰を鍛えたほうがいいと思っている方もいらっしゃいますが、軽い腰痛を除けば、これは逆効果になります。
休む神経が働いていないということは、動く神経が過剰に働いている可能性が高いです。
動く神経は、体を緊張させるので、腰の筋肉も緊張して硬くなっているのです。
そんな時に腰の筋肉を鍛えようとしたら、余計に筋肉が緊張してしまいます。
鍛えると、もともと過剰に働いている動く神経が、ますます過剰に働いてしまいます。

 この場合は、ゆっくりと筋肉を伸ばしていく、柔軟体操やストレッチなどが有効です。
柔軟体操やストレッチは、やり方さえ間違えなければ休む神経を働かせる効果もあるのです。
ですから、腰痛や肩こりは激しいトレーニングではなく、ゆったりとした体操やストレッチ、または柔軟体操などを、呼吸をゆったりとしながら行うのがいいでしょう。
お風呂の後などは、筋肉も柔らかくほぐれていますし、体も温まっているのでストレッチや柔軟体操には最適な状態です。