うつ病・自律神経失調症 治る人 治らない人
第2章 自律神経失調症・うつ病の特有な症状

息苦しい

  • 「吸いたくても吸えない」
  • 「うまく空気が吸えずに苦しい」

 

 自律神経失調症やうつ病の症状に、こういった息苦しさというものもあります。
胃が上がることで横隔膜がうまく下がらなくなり、息苦しくなる」というのは、すでにお伝えいたしましたが、それ以外にも呼吸が苦しくなる原因があります。

 

 自律神経失調症やうつ病の方は、緊張から筋肉が硬くなっている場合があります。
その硬くなった筋肉が背骨の両側の筋肉だった場合、肋骨の動きが悪くなります。
肋骨の動きが悪いと、うまく肺を膨らますことができないため、息苦しさを感じることがあるのです。
肺を膨らますのには、肋骨が動かなければならないのですね。
また、胸から脇や背中にかけての筋肉が硬くなった場合も、胸と肺が膨らまずに息苦しく感じることがあります。

 

 さらに自律神経失調症やうつ病で息苦しさがある場合、吸えないということを考えすぎて、息を吸うことばかり意識してしまいます。
そのため、息を吸ってから息を吐かないのにさらに息を吸おうとする方がいらっしゃいます。
笑い話みたいですが、緊張すると人間は息を吸うことだけに気をとられてしまうのですね。

 

 呼吸という言葉は「呼」から始まります。
つまり、呼吸というのは吐いてから吸う」という意味です。
最初に息を吐かなければ吸うことはできませんので、呼吸が苦しく感じる方は、息を吐くほうに意識を向けてみてください。
具体的な呼吸法はこちらをご参照ください。