うつ病・自律神経失調症 治る人 治らない人
第1章 自律神経失調症・うつ病の存在理由

あなたの体は、あなたのことをあなたよりも知っている

 自律神経失調症やうつ病にはいろいろな症状があります。
めまいや耳鳴り、不眠症や息苦しさ、胸にザワザワ感を感じたり、ご飯が美味しくなかったり、やる気が出ないこともあります。
心や体に出てくる症状は、本当につらいものが多いですよね。
私もずいぶんと大変な思いをしました。
しかし、すべての症状には「肯定的な意図」というものがあります。
症状の肯定的意図とは、簡単にいいますと「あなたがその症状のおかげでプラスになっていること」です。

 

 例えば、風邪をひいた時に熱が出ます。高熱が出ると体がだるくて嫌になります。
しかし熱を出すことによって、あなたの免疫機能のスイッチが入るのです。
このスイッチが入ると免疫はフル稼働で動き出し、ウイルスをやっつけて風邪が治るのです(この時に熱が高くなるのはだるいからといって、簡単に解熱剤を飲んでしまうと、熱が下がって免疫系のスイッチが入らなくなってしまい風邪が長引きます)。
つまり、風邪の時に熱が出ている状態は、あなたにとってまさに「ベスト」の状態であるということです。

 

 自律神経失調症やうつ病もこれと同じなのです。
その状態でいることが、今のあなたにとってベストの状態なのです。
あなたは自律神経失調症やうつ病になることで、あなたの体を治しているのです。