当院院長のブログ

体内時計を理解しよう

更新日:2018.07.20
執 筆:整体師 田島健次

私のブログでは何回かにわたり睡眠について書いていますが、前回、前々回は睡眠不足は脳にダメージを与え、記憶や思考力低下、イライラ、うつ傾向になると書きました。
では、睡眠の第一の目的は何でしょうか?

答えは、脳の活動を休ませ、アドレナリン、ノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質を蓄えたり、起きている時に受けたストレスのダメージを修復したりすることです。
寝て起きたら昨日起きた嫌な事を忘れているとか、精神的ストレスが軽減していたなどの経験はありませんか?
(嫌な事を全部忘れていたら違った問題ですが・・・)
寝ている間にストレスコントロールするのが上手いと、この様な事が起きます。

もう一つの目的は、エネルギーの節約です。
日本には四季がありますね、冬場になると睡眠時間を長く取りたくなりませんか?
逆に夏になると、睡眠時間が短くても元気に活動できる感覚はないでしょうか?

寒いと体温を維持しようとするホメオスタシス(恒常性)が働き、熱を保とうとします。
その時に夏場よりエネルギーを消費するので、冬は睡眠を長く取りたくなる本能が働きます。
冬の寒さと体の冷えは、エネルギーを消費すると言いましたが、エネルギーが少なくなると免疫力が弱くなるので、風邪を引きやすかったり治りづらい状態になります。
ダラダラ寝てしまって(質の悪い睡眠)睡眠リズムが乱れますね。

また、寒くなるとエネルギーを補給したくなるので暴飲暴食になります。
良いエネルギー補給は肉ですね。
草食動物は睡眠時間が短く、肉食動物は長いそうです。
冬の話になってしましました、今は7月です!!暑いです。
でもエアコンの冷えは気をつけてください。

質の良い睡眠、質の悪い睡眠は、眠気と覚醒の体内時計の影響があります。
体内時計について簡単に触れて行きます。

体内時計で1番代表的なのが、サーカディアンリズムです。
これは一日周期のリズムです。
24時間より少し長い周期で眠気と覚醒をしています。
これが狂うと昼と夜が逆転する状態になりなります。

2番目は、サーカセメディアンリズムです。
これは半日周期のリズムです。
半日周期で眠気と覚醒をしています。
例えば、朝9~10時頃に覚醒し、
昼過ぎや夕方に眠気が来て夜の7~9時頃覚醒し、24時位に眠気になることです。
これは朝7時に起きた例で、起きた時間によるので人によりずれが起きます。

3番目は、ウルトラディアンリズムです。
これは約1時間半のリズムです。
約1時間半の周期で眠気と覚醒をしています。
寝ていてもこのリズムが起きます。
前回のブログ入眠困難は情報過多?で書きましたが、ノンレム睡眠とレム睡眠の周期ですね。
このリズムを利用すると入眠しやすいのです。

このリズムは、その人の起きる時間や年齢によってかなり変わるので、自分のリズムを理解し、集中したい仕事や勉強をする時間を覚醒の時間に合わせると集中力が高いでしょう。
眠気の時間は、車の運転や細かな作業を避けた方が事故やミスが減るかもしれません。

2番目のサーカセメディアンリズムで夜に覚醒する時間が来るのは、性的活動の時間だと言われています。
子孫繁栄のために備わった機能ですね。
この時間に仕事や遊びに行っていては、少子化になるのもわかります。

思春期は夜が元気ではありませんでしたか?
それは現代文明の光に原因にありますが、子孫繫栄のために夜の覚醒時間が長くなるからだそうです。
だから朝が弱くなるのは仕方ないですね。
年配の方が早く寝てしまうのもこれで分りましたか。

自分の生活リズムと体内時計を上手く利用、理解して生活を改善すると、自律神経のリズムも整うでしょう。

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